1. >
  2. >
  3. 林道で転倒した時の対処法とリカバリーのコツ

林道で転倒した時の対処法とリカバリーのコツ

林道

オフロードツーリングに出かけると、どれほど注意していても避けられないのが転倒の瞬間です。舗装路とは異なり、滑りやすい路面や不規則な段差がある林道では、バイクを倒してしまうことは決して恥ずかしいことではありません。しかし、人里離れた山の中での転倒は、焦りから二次被害を招く危険もあります。今回は、もしもの時に冷静に対処し、安全に冒険を再開するためのリカバリーのコツについて詳しくお伝えします。

転倒直後にまず行うべき安全確認と冷静な判断

バイクを倒してしまった瞬間、多くのライダーは慌ててすぐに引き起こそうとしてしまいます。しかし、まずは自分自身の体が動くかどうかを確認することが最優先です。アドレナリンが出ている状態では痛みを感じにくいこともあるため、手足の指が動くか、どこかに強い衝撃を受けていないかを一呼吸置いて確かめてください。同時に、後続車がいる場合は二次衝突を防ぐために合図を送るなど、周囲の安全を確保することが大切です。

自分と周囲の安全が確認できたら、次にバイクの状態を確認します。エンジンがかかったままの場合は、キルスイッチを操作して速やかに停止させましょう。横倒しの状態ではエンジンオイルが正しく循環せず、そのまま回し続けると故障の原因になります。また、ガソリンが漏れている可能性もあるため、火気には十分に注意しなければなりません。まずは冷静になり、状況を客観的に把握することが、その後のスムーズなリカバリーへの第一歩となります。

体力を温存しながらバイクを引き起こすテクニック

安全が確認できたらバイクを引き起こしますが、林道では足場が不安定なことが多いため、腕の力だけで持ち上げようとするのは禁物です。特に急な坂道や深い轍の中で転倒した場合、無理な姿勢で力を入れると腰を痛めてしまい、その後の自走が困難になる恐れがあります。引き起こす際は、タイヤが斜面の谷側にあるなら、可能であればバイクを回転させてタイヤを山側に向けるなどの工夫をすると、少ない力で起こすことが可能になります。

具体的な引き起こしのコツとしては、ハンドルを地面に近い側の手でしっかり握り、腰をシート付近に密着させて、脚の筋力を使って押し上げるイメージを持つことです。オフロードバイクは車高が高いため、一度浮き始めればあとは比較的楽に直立させることができます。ただし、起こした勢いで反対側に倒してしまわないよう、サイドスタンドがどちらにあるかを意識しながら慎重に作業を進めてください。疲労が溜まっている時は無理をせず、同行者がいる場合は素直に助けを借りることも立派な安全対策です。

再出発前に行うべき車両点検と心の整理

バイクを起こした直後は、すぐに走り出したい気持ちを抑えて車両の点検を行います。特にオフロード走行でダメージを受けやすいのが、クラッチレバーやブレーキレバー、そしてシフトペダルなどの操作系です。レバーが折れていないか、あるいは曲がって指が届かなくなっていないかを確認しましょう。もしレバーが曲がってしまった場合は、無理に戻そうとすると折れてしまうことがあるため、操作に支障がない程度であればそのまま走行を続ける判断も必要です。

また、転倒によってキャブレターやインジェクションが一時的に不調になり、エンジンがかかりにくくなることがあります。この場合は焦ってセルモーターを回し続けず、少し時間を置いてから再始動を試みてください。車両に問題がなければ、最後は自分の心を落ち着かせます。転倒によるショックで集中力が切れていると、再び同じ場所でミスをする可能性が高まります。水分を補給し、景色を眺めるなどしてリフレッシュしてから、再びゆっくりと走り出しましょう。